「なんでそう思う?」問いかけた子どもの反応
他者を尊重し、自律した一人の人として、より良い社会を創造してそのために協働する。それが一人ひとりの生きやすさや平和につながる。つまり、最上位の目標が平和だとすると、そのための手段が、他者の尊重や自律した個人として協働していくということになります。
他者を尊重することや、自律のための過程には、どのような教育が重要か問いを立てていくことは重要だと思います。
フィンランドで過ごし教育視察をした際に、大人が子どもたちに向けて「なぜ?」「なぜそう思うの?」「なんでだと思う?」など、常に問いかけている姿を目の当たりにしました。自分の頭で考えることや本人の主体性を育むことを意識した声かけや関わり方が、スキルとして身についているということです。
常にそうした声かけを受けている子どもは、自分の頭を使い考えるというくせがつくだけではなく、自分に興味を持ってくれている、自分を理解してくれようとしているといった、自分に向かうポジティブなアクションを感じる。さらに、その声かけがモデリングになり、自分も他者を知りたい、理解したいというマインドセットにもつながるということです。
何より、子どもたちが問われて真剣に考えると共に、うれしそうに自信を持って反応している場面が印象的でした。