ギフテッドのこれから①
ギフテッドについては、諸外国に比べて研究や臨床が圧倒的に少ないという現状があります。
ギフテッドは知的能力が高いといったポジティブな面もありますが、OEや完璧主義、記憶力がよいだけに嫌な記憶も抜けないといった、生きづらさにつながる側面の特徴も併せ持っていることがあります。
しかし、学校教育に関して、そうした面に対する支援やアプローチはほとんどみられません。
理由は諸々ありますが、はじめに述べたように、ギフテッドについての知識や理解がないということがその一つになるかと思われます。
ギフテッドの数が少ないことや、学力が高いため見過ごされる、本人が同調しようとするなど、経験や臨床を行いたくてもその場面に出会えない可能性もあります。
私は15年以上関わりを持ち研究を続けていますが、それはたまたま出会えたことによるものでした。
また、諸外国とのギフテッドに対するアプローチの大きな違いは、根本的に教育観の違いによるものが大きいと感じます。
どんな子どもにも、その子にとっての最善の利益は何かが考えられる。生きづらさを感じる可能性があるという研究結果があるのであれば、ひょっとしたらこの子にもそうした部分があるのではないか、サポートや環境整備が必要なのではないかと考える素地があるということです。
きっとそれがあるかないかで、大きな差が生まれるのではないでしょうか。